警察官の制服がどれだけ威力があるか。ナンパのできない臆病な男で証明する

大型駅前の交番に勤務していた時、23時を過ぎると未成年を探しては少年補導をしていました。

これは大型の駅前交番の特権で、ノルマを達成するためにいい実績になっていました。

ある夜、いつも通り23時から改札口で獲物を待ち伏せしていました

すると明らかに未成年の女の子が改札から出てきた。

地味を1、派手を10とした場合、5~6くらい。

現在のF1でいえば、ウィリアムズかトロロッソあたり。

よし、まず1件

と思いながら後ろから近づいて声を掛けました。職質ですね。

彼女の左後方ろから近づき

「こんばんは」

しかし彼女はまったく聞こえていない様子でそのまま歩き続ける。

あれ、聞こえなかったかな、と思い追いかけながら、もう少し大きな声でもう一度

「こんばんは!」

やはり彼女は視線すらこちらに向けることなくスタスタ歩いていく。

耳が悪い?それとも職質拒否?

 

言葉を変えてみる

「警察です。ちょっと止まって」

ようやく振り返った。
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「すみません。警察官だったんですね。またナンパだと思って無視しちゃいました」

「そうなの?ここ歩いているとそんなにナンパされるの?」

「そうですよ。次から次へと、バス乗るまでの間にほんと面倒ですよ」

「そうなんだ。ところで未成年?」

「高校生です。塾の帰りです」

「勉強してたんだ?それにしてもナンパに間違えられたのは初めてだよ」

 

私はナンパができない人間なので知りませんでした。

女性ってそんなにナンパされるものなんですね。

というか、そんなにナンパする男がいるのか

 

私はナンパをして女性と出会いたいという思いは持っていました

実際に大学生の頃、ナンパをしてみようと駅前に立ってみたことがありました

1時間後、声を変えた女性はゼロ。

まったく声が掛けられなかった。

自分の度胸の無さに失望して帰りました

しかし、このナンパに間違えられた職質を経験して、自分にもできそうだと思いました。

ナンパじゃなくて職質だと思えば声を掛けられるかもしれない

大学生の時以来、ナンパに挑戦しようと勤務地とは遠く離れた駅まで行ってみた

 

生まれ変わった自分なら絶対にできるという自信がみなぎっていた

1時間後。

声を掛けた女性はゼロ。

ダメでした。

これはナンパじゃなくて職質だ

と、どれだけ自己暗示をかけても声を掛けられない

かわいい女性たちは次々に目の前を通り過ぎていく

 

人間そう簡単には変われないものです

次の日の勤務では、女性ばかり狙って職質してみました

ナンパの練習になると思ったのです

やはり職質だと声を掛けることができる

会話も弾む。電話番号も聞ける。

 

気が付きました

職質で声を掛けることができるのは私の能力でもなんでもない

制服の威力だ。

制服の威力はすごい。

それは相手に対しての威力でもあり、警察官自身に対しての威力でもある。

スクルトとバイキルトの両方を掛けたくらいに一時的に勇気と力を与えてくれるのです。

次の休日にナンパに挑戦する時は制服で行くか

 

いや、それじゃ自分自身は結局何も変わっていない。

 

また自分が少し嫌になりました。

 

 

実はこれとまったく逆のことを職質の達人が言っていたんです

警察官の中には職質の達人がいます。

その達人が、職質指導の際に上達するための方法として、

「休日にナンパをしろ」「会話技術を磨け」

と言っていました。

 

私の場合は、ナンパができるようになるために職質を練習の場にしていました

それでもナンパはできるようにならなかったので諦めました

 

もちろん休日に制服を来てナンパに行くようなことはさすがに思いとどまりました。

自分が職質された大変だ。



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