警察官には独身寮や官舎がある。
多くの警察官がそこに住んでいる
私も住んでいた(強制的に)
結婚の一年前の頃、住所は官舎になっていた。
しかし、職場で噂になってしまった。
「あいつが官舎にいるところを見たことがない」
その時の話。
異動が決まって新しい異動先署の刑事課長から電話が掛かってきた
「うちの署に来たら住むところはどうするの?」
私は
「○○近辺でアパート探しています」
と言ったら
「そこはダメだ。うちの署の管内に居住して。休みの日でもすぐに来てもらうかもしれないから」
私「そうですか。わかりました。ではそちらの署の管内で探します」
二日後、また電話が掛かってきた
「住む所は決まった?」
いやいや、まだ二日ですよ。
しかも休日挟んでないし。
住む所なんだからそんなに簡単に決まるわけないし
私「いえ、まだ決まってませんが」
と言ったら
「もうさぁ、今から探しても異動までに見つからないだろうし、官舎に住みなよ。」
うわ、最悪だと思った
私は官舎にだけは住みたくなかった。
家に帰ってまで、周りを職場の人間たちに囲まれているなんて、想像しただけで疲弊する。
独身寮の時もそれが、耐えられなくて1年に一回くらいしか帰ってなかったのに。
さらに官舎の場合は、定期的に当番のようなものがある
例えば、毎月一回全員で官舎敷地内の掃除があって、もし出ない場合は罰金を取られる
休日に強制的に職場の人たちと顔を合わせなくてはならないようになっている
私は官舎は嫌だった。本当にイヤだった。
まだ会ってもないこれからの上司だったので印象は悪くしたくなかったが、ここは食い下がった
「あ、でももう物件の目処は立ってるので大丈夫です」と言ったら
「官舎いやなの?おれが住んでる官舎も今空いてるし、比較的きれいだから。そこにしなよ」
もう完全に結論ありきじゃないか
あ、官舎の場合、比較的キレイというのは↓これくらいです
しかも、課長がいる官舎なんて、まさに最悪だ。
24時間監視されているようなものだ
直属上司と同じ官舎に住むとなぜ最悪なのか。
若い独身者は官舎という仕組みを使って本当に24時間監視される
例えば、こういうことを言われる
「昨日の夜、11時頃車がなかったけど、あんな夜遅くまでどこに行ってた?次の日が勤務の日は夜10時までには帰って来い」
さらには24時間足に使われることもある
もし上司と部下が同じ官舎で住んでいた場合、お互い休日に家にいて、上司が急な出勤になった場合、部下の部屋にやって来て「署まで送っていけ」ということを言われるのだ。
上司がいつ部屋にやってくるかわからない
彼女だって連れ込めない。
休日は家でゆっくりしたくても、絶対に外に出かけていた方がいい。
私がこの官舎に入ったら間違いなくこういう生活が待っている。
勤務時間が終わったら仕事とは意識を遮断したい私には耐えられない。
このままではまずい。
なんとかしなくては。
しかしとりあえずこの電話では「わかりました」と言うしかない
そう言って電話を切って、私はあらゆる手段を使って情報を集めた。
その結果、なんとかその課長が住んでいる官舎に住むことは回避することができた
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