機動隊の時はプレッシャーを感じた仕事はなかっと思います。
交番やパトカーの時は、それなりにありました。現場で逮捕すべきかどうか判断が難しい事案もありましたし
しかし、もっともきついプレッシャーを感じたのは鑑識でした
鑑識の仕事は警察官の仕事の中でも、特にプレッシャーのきつい仕事です。でも、もっとも追及し甲斐のある仕事でもありました
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現場鑑識では絶対に失敗が許されない時がある
鑑識の代表的な仕事は証拠物の採取です
指紋、足跡、DNA資料などを採取します
例えば指紋採取だけでも、採取方法はいくつもあります
よく知られているのが↓こういうの↓
↑この人が手に持っている綿毛みたいのをポンポンして指紋採取するのはよく知られています
指紋採取は、この綿毛だけでできるわけではなくて、この綿毛に粉末をつけてポンポンします
指紋が付着しているところに、粉末のついた綿毛をポンポンすると、指紋に粉末が付着して採取できるようになる
この粉末だけでも何種類もあるんです
その現場で、どの粉末で採取するのがベストかを判断しなくていけない
指紋が付着している素材によってベストな粉末が異なる。
また、ポンポンの振り方も実は難しい。強過ぎると指紋が潰れるし、弱すぎると出てこない
だったら、いろんな粉末を使って何度もやればいいかというとそうはいかない
指紋の状態によっては、一度採取しようとして失敗すると二度と採取できない場合が多いのです
チャンスは一度だけなのです。
もし失敗したら、自分の失敗で犯人を取り逃がすかもしれない。
指紋に限らずそういう場面がたくさんあるんです
これは本当にプレッシャーでした
採取に取り掛かるのが恐くなる時もありました
特に、間違いなく犯人につながる証拠だとわかっている時や、凶悪事件などの大きな現場では、そのプレッシャーは相当なものでした
恐くなる時がありましたよ
この方法で本当に大丈夫だろうか
現場に同じような素材がある時は、それを使って予行練習することもありました。
まぁ逆に言えば自分の能力にまだまだ自信がなかったんでしょうね
失敗したこともありました
「これじゃ指紋識別できねぇよ」と言われたこともありました
でも、バッチリできて検挙につながった時の達成感は最高でした
もっともっと上達したいと思いました
プレッシャーはきついけど、警察人生かけてプロフェッショナルを目指す価値のある仕事。
鑑識はその一つだと思います
鑑識になるための研修を受けた時に教官だった凄腕の鑑識課員がいました
いずれその人の凄さを紹介します
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