警察官になりたいと思っている人のために、必要な情報を1記事にまとめました
この記事を読めば、最低限必要な情報はすべてわかります
Contents
1 警察官には国家公務員と地方公務員がある
警察官を目指すといっても、大きく分けて地方公務員の警察官と国家公務員の警察官があります。
(1) 地方公務員の警察官とは
交番や警察署、パトカーや刑事など、市民が接する警察官はほぼ地方公務員の警察官です。
警察官になりたいと思っている人のほとんどがこの地方警察官を意味します。
各都道府県ごとの警察官になります。
神奈川県警、大阪府警、警視庁(東京都)など、各都道府県警察が行っている採用試験を受けて合格することでなることができます。
白バイ隊員になりたい
刑事になって犯罪者を捕まえたい
鑑識になって犯罪現場の証拠収集をしたい
こういった現場最前線で活躍するのが地方公務員の警察官です。
私もこの地方公務員の警察官でした。
(2) 国家公務員の警察官とは
(1)で各都道府県警察の警察官が地方公務員だと説明しました
その各都道府県警察を統括すのが、国家省庁のひとつである警察庁です
警察庁についての詳しい記事はこちら→「警視長」「警視庁」「警察庁」のちがい
警察庁は国家機関であり、警察庁で働く警察官は国家公務員です
いわゆる「官僚」とか「キャリア警察官」とか言われる人たちです
そのため、地方公務員の警察官とは入口の試験がそもそもちがいます
警察庁の警察官になるには、国家公務員試験を受けて合格する必要があります。
出題される難易度や内容は、地方公務員の警察官の試験とは全然ちがいます
かなり高い学力が求められます
小中学校でクラストップの成績で、有名進学校の高校に行き、東大や京大などの大学に進んだ人などが合格できるような試験です
国家公務員の警察官は、犯罪現場の最前線にたつことはほぼありません。
おそらく、このブログに来ている人たちのほとんどは地方公務員の警察官になりたい人たちだと思います
そのため、国家公務員の警察官としての情報はこれくらいで留めておきます
2 地方公務員の警察官になるための試験
地方公務員の警察官になるための試験についてです
これは各都道府県警察が定期的に行っている採用試験を受けて合格すると、その都道府県の警察官になることができます
多くの都道府県で、年間2回~3回行っているところが多いようです
(1)高卒コースと大卒コースがある
警察官採用試験には、高卒コースと大卒コースの試験があります
そのため警察官になるには、まずは高校は卒業していないとなれないということです。
義務教育は中学校までですが、中卒では受験できないんですね。
高卒コースと大卒コース何がちがうの?どっちがいいの?
1)給料がちがう
大卒コースの方が初任給は高い
どれくらいちがうのかは各都道府県警察によって異なります。
ただし、そこまで大きなちがいはありません。
毎月の給料で、2万円も変わらないでしょう
ボーナスを入れても、年収にして50万円も変わらないでしょう。
給料が多いから大卒で警察官になろうという考えはすべきではありません。
お金のことだけを考えるなら、高い学費払って大学行くよりは、その分4年早く警察官になって、階級を上げて高い給料もらった方が得です
2)警察学校の入校期間がちがう
警察官採用試験に合格して晴れて警察官になると、必ず最初に警察学校に入校します。
詳細はこちら→警察学校は警察官になりたい人が行く学校ではありません
この最初の入校期間が、高卒コースの方が長いのです
高卒コースは10か月、
大卒コースは6か月です
つまり4か月の差があります。
これを長いと思うか短いと思うかは人によってですが、私としては4か月は大きな差だと思います
何しろ警察学校での生活はストレスが多かったですから。
私は大卒コースだったので6か月でしたが、もう充分でしたね
あれにさらに4か月なんて私には無理ですね
高卒コースでならなくて本当によかったって思いました
でも、これは私個人の感想です
警察学校の生活が私ほどイヤに思わない人もいるだろうし、多くの方が毎年10か月の期間を終えて警察署デビューしています
警察学校の生活が実態を詳細に知りたい方はこちら↓
→警察学校についてどこよりもわかるまとめ有料記事←
マジで知っておかないと後悔することになるかもしれませんよ
3)学力試験の難易度がちがう
もちろん大卒コースの方が難しいです
大卒コースの最新の過去問をチェック
高卒コースの最新の過去問をチェック
どちらのコースで受験するにせよ、過去問を見ずに合格はありません。
ちなみに、大学は卒業しているけど、試験の簡単な高卒コースで受験するということは可能です。
二次試験の面接や適性検査では、難易度が変わるということはありません
(2)警察官採用試験試験の内容
警察官採用試験は、一次試験と二次試験の二段階試験です。
一次試験の合格者だけが二次試験に進めます
「基礎学力を測る一次試験」と「人物をみる二次試験」
受験料のようなものは掛かりません
1)一次試験
一次試験は筆記試験です
一次試験の内容はふたつ。
学力試験と小論文になります
小論文については、二次試験で出題するところもありますので、各都道府県警察の要項を確認しましょう
ただ、一次にしても二次にしても、ほぼすべての都道府県で小論文は出題されます
学力試験はどんなことが出題されるのか
中学校や高校の授業でやったきたことが出題されます
いわゆる、国語、英語、数学、理科、社会といった教科からです
どの分野からもまんべんなく出題されます
連立方程式から、文学、ルソーやロック、英文読解など。
英語のリスニング試験はありません
中高時代の教科書は捨てない方がいいでしょう
2)二次試験
二次試験の内容は主に三つです
①面接
②適性検査
③体力検査
①面接
なんといっても二次試験の目玉になります。もっとも入念な準備が必要です。
とはいえ、面接で質問されることは大体決まっています
そのため、どのような準備をすればいいか対策は立てやすいです
しっかり準備してきた人と、いい加減な準備しかしなかった人の差がはっきりと出るのもこの面接です
私の方でも、面接対策で悩む人が多いことについての対策になる有料記事をいくつか作成してあります。これまでもたくさんの方に購入してもらってますのでぜひ参考にして下さい
②適性検査
これは筆記試験です
性格診断のような質問に大量に回答していくものです。
これは対策のしようがほぼありません。
何もせず試験に望んで大丈夫です。
受かる人は受かるし、受からない人は準備したところで受かりません。
③体力検査
腹筋や腕立て伏せ、走力などの体力検査です
これに加えて、四肢の動き確かめる都道府県もあります
手首を回したり、指を一本ずつ回したり、膝を曲げたりして、検査官の前で正常に動くかどうかを見られます
体力検査といっても高度な体力や身体能力があるかを見極めるものではない
逆です。非常識なほど低い能力でないかを確認する検査だと思って下さい
なので、この体力検査で合格できない人は、警察官になるのはやめておいた方がいいです。
体力検査の詳細については、また別の記事で紹介します。
さて、二次試験はこの三つです。
この3つの試験で合格すれば最終合格かというと、まだ最終合格にはなりません
あとふたつのハードルがあります。
ひとつは、この後で出てくる身上条件の調査で引っ掛からないこと
もう一つは、健康診断で問題がでないことです
最終内定前に、必ず健康診断を受けなくてはなりません。
この健康診断で例えば、視力が足りなかったり、難聴、色盲などの結果が出てしまうと、採用はされません。
この身上調査と健康診断で問題なしでクリアすれば、晴れて最終合格です
「あなたを警察官の採用候補者とします」という、合格通知が手元に届きます
ちなみに、身上調査と健康診断の結果は、自分の努力ではどうにも変えられないことです
これで不合格になってしまった人は、残念ながら警察官になることは諦めましょう
何度受けても、どれだけ努力しても時間と労力の無駄に終わってしまいます
3 警察官になるための条件。警察官になれない人もいる
(1)年齢制限
警察官採用試験の受験資格には年齢制限があります。
例えばこちら警視庁(東京都)の場合→警視庁採用試験のページ
35歳未満
となっています。
35歳以上になってしまった人は、どんなになりたくても試験を受けることさえできません
この年齢制限は各都道府県警察によってちがいますので、必ず確認しておきましょう。
(2)身体条件
身長や色覚、聴力、視力などについて、一定の以上という条件があります
身長などは男女によって基準がことなります
これも各都道府県警察によって条件がことなりますので、自分が受験を考えているところを必ず確認して下さい
募集要項に必ず載っています
また、募集要項が配布されていない期間でも、各都道府県警察の本部の人事担当に問い合わせれば教えてくれるでしょう
この身体条件については、勉強を始める前に必ず確認しておきましょう。
散々勉強して努力して、実は身長が足りなかったなんてことになったら時間と労力のムダです
必ず受験対策を始める前に確認しておきましょう
(3)身上条件
先ほどもちらっと出てきましたが、実はこれがやっかいな条件です
身上条件とは、過去に犯罪歴やその他警察官として望ましくない経歴や活動歴がないかということです。
これらについて該当する経歴があると、試験でどんなに高得点をとっても採用されません。
何度受けても絶対に不合格になります
この身上条件についてやっかいなところは、その条件が公表されていないことです
年齢制限や身体条件のように募集要項に公表されていないのです
警察に問い合わせても教えてくれないでしょう。
また、試験で不合格になったとしても、何が悪かったのかも教えてもらえません
さらにさらにやっかいなのが、対象は本人だけでなく家族親族も含まれることです
例えば、親に犯罪歴があるとか、犯罪組織の一員だった過去があるといったケースです
受験者本人が知らなくても、実は身内にそういう過去があったということで、試験では不合格になるという場合もあります
こうなると、本人はなぜダメなのかわかりません
自分のことであれば、自分には犯罪歴があるから無理なんだとわかります。
しかし、自分の知らないところで合格できない条件に引っ掛かっている場合もあるのです。
これは警察官特有の条件です
警察官になりたいと思っている人は、自分の身内親族にそういう人がいないか確認しておく必要があるでしょう
もし、自分も含めてそういう過去があった場合、残念ながら他の仕事を目指しましょう。
どれだけ努力しても警察官になることはできません
必死に勉強しても無駄な努力に終わってしまいます
どんな条件が引っ掛かるのか、身内親族はどこまでが範囲なのか
これは警察は公表していませんので、正確な情報を知ることは難しいです
ネット上にはいろんな情報が載っていますが、私が見る限りでは間違ったものばかりです
そういった不正確な情報に惑わされないことも必要です
私が知っている範囲で、教えられる範囲であれば教えられますので、希望される方は個別に相談して下さい
これが三つ目の条件「身上条件」です
このように警察官になるための条件というものがあります
ちがう言い方をすれば、警察官になることができない人もいるということです
これらの条件は自分の努力ではどうにもできないことです。
もし該当してしまっていたら、その時は残念ですが警察官になるのは諦めて他の仕事を探しましょう。
自分がこれらの条件について大丈夫かどうか、まずは最初に確認しておきましょう
以上が警察官になりたいと思っている人が知っておくべき最低限の情報です
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