前回の記事→警察官採用試験の合格が決まった日
の続き。
警察官採用試験の最終合格発表から約1週間後、警察本部から郵送されてきた封書。
その中身は
・正式な内定書1枚
と
10枚くらいのA4用紙がホチキス止めされた冊子でタイトルは
「警察学校入校事前案内と準備指示」
内容は
・警察学校に入校する日時
・用意するもの
こういった連絡事項に加えて、最後の方にこんな項目がありました
・警察官に採用予定の者として今後注意すべきこと。
その中には、「〇〇してはならない」といった、行動を制限する禁止事項もいくつかありました。
しかし、私はその中の一つを守らなかったことで、あろうことか入校前に警察沙汰を起こしてしまいます。
そのため、警察学校に入校する時には内心かなりビクビクしながら行くことになりました
その禁止事項とは
よほどの理由がない限り車の運転を控えろというものです
なぜ車を運転してはいけないのか。
理由として書かれていたことは、事故を起こすと面倒だからということでした。
こういった「・・・をするな」という禁止事項は警察官になると山ほど言われるようになります
私にとっては、この書面がその第一号でした。
しかし、当時の私はほぼ毎日車を使う生活でした。
また、言われたことはなんでも愚直に従う性格ではありませんでした
事故を起こさなければ大丈夫だろう。
今までよりは慎重に安全運転しよう。
そう思い、結局これまでと変わらず車を使用することにしました。
しかし、あろうことかやってしまったのです。
起こしてしまったんです。事故を。
しかも信号待ちの時に、前に停車していたバイクに追突するという0-10の事故。
なぜ追突してしまったのか。
信号待ちの間に携帯電話をいじってました。
視線を携帯電話の画面に集中していたところ、前方の車両が進んだように見えました。
しっかりと前を向く前にブレーキから足を離してアクセルを軽く踏んだ瞬間でした。
私が視界でとらえていた車の後ろにはバイクがいたのです。
そのバイクは進んでなくて、ガツン!と追突しました。
さすがに真っ青になりました。
あの案内通知書に書かれていた記載事項のことです。
運転するなという通知を守らず運転し、しかも自分が100%過失の事故を起こしてしまった。
もしかして採用取り消しになったりする?・・・
そんなことも思いました。
とにかく警察官呼んで事故処理しなきゃいけない。
運よくバイクの運転手にケガはなくて、物損事故でした
パトカーが来て警察官に事故処理してもらっている間も気が気じゃありませんでした。
もしかしたらこの事故のことが、人事課や警察学校の教官に伝わるんじゃないか
警察学校に入る前から、要注意人物として把握されてるんじゃないか
いや、そもそも採用が取り消しになるんじゃないか。
入校するまで気が重い日々を過ごすことになりました。
それでも懲りるどころか、一回やってしまったら二回も三回も同じだろうと開き直り、彼女と車で旅行に行ったりしていました。
結果的に、採用や入校後に何か影響があったのかというと、何もありませんでした。
警察学校の方にも一切バレていませんでした。
入校してから一か月くらいは「いつか言われるかな。これって隠していたから重い処分になるのかな」とビクビクしていました。
しかし何もなくいつの間にか忘れていました。
ちなみに、入校したあとはなんと、
「入校期間中は車の運転完全禁止」でした。
ホントこういう理不尽な拘束が大量にあるのが警察という組織の基本体質です。
法律で認められた「運転免許証」を持っているのに、車の運転ができなくなるのです
理由は・・確か入校中に交通事故を起こすと大変だからとか、車の運転をするとろくでもないことをするからとか、イマイチよくわからない理由でした
とにかくそんな感じの理由で、まったく正当性のない理由で車の運転が禁止されます
もちろん私は入校中もそんな規則に従うことなく運転していました。
さすがに事故や違反を起こしたら大変な目にあうので遠出は控えてました。
でも、同期生の中にはちゃんと規則に従って半年間まったく運転していなかった人もいました。
でも、その人たちは卒業の時に大変でした。
半年間まったく使用していない車は、エンジン掛からなくなります。
それに自分の運転技術も落ちてしまいます。
警察学校入校期間の間に、むしろ運転技能的には危険な状態になってましたのです。
これから合格して入校される方々、運転しないとしても定期的にエンジンは掛けておきましょう。
半年エンジンかけないと掛からなくなります。
業者を呼んでお金払って修理してもらわなければいけなくなります。
もちろんその費用は自己負担です。
警察組織は1円も出してくれません。
運転技術も落ちてしまいます。
バカ正直に規則に従ってまったく運転しないのも自分のためになりません。
そこはうまく考えたほうがいいでしょう。
ということで、採用が決まり最初の送られてきた採用案内書には、すでに警察組織の体質がプンプン臭うものでした
次の記事→ 警察学校入校前に必ず準備しておくモノ。ベスト3
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