前回→ついに始まる警察学校 入校当日 ③(携帯電話と印鑑を提出せよ)
の続き
受付を済ませ、教官からもらった案内の用紙を見ながら自分の寮の部屋へと向かいました。
部屋に着いて扉を開けて入ると、そこは6人の相部屋でした。
どんな造りの部屋なのか
似ているイメージとしては病院の入院部屋
部屋の中にベッドが6つとか8つくらい並んでいますよね。
部屋の広さも同じくらいです。
あれと同じように扉を開けると、部屋の中央から左右に分かれて、それぞれ右側左側にベッドのようなものが並んでいて、頭が壁際を向いています。
ベッドではなく、畳が一枚ひざの高さくらいのところに敷かれていて、そこに自分でもってきた布団を敷くようになっています。
病室では各ベッドをしきるためのカーテンなどがありますが、カーテンや仕切りはありません。
その畳の周りに、小さなクローゼットや物入れがあり、制服やスーツ、ジャージなどの衣類を収納します。
部屋の中で自分のスペースといえるのはその畳一枚のベッドの上だけです。
私が部屋に入ると、ルームメイトになる同部屋の人たちはすでに全員来ていました。
私が一番最後だったようです。
これから半年、勤務時間も生活時間も共に過ごす仲間です。
全員が段ボールや大型バッグに囲まれながら、バタバタと荷物の整理をしていました
「よろしくお願いします」と小さな声で言いながら、自分のベッドに向かい私も荷物整理を始めました。
全員初対面ですので、みんな黙って自分の荷物整理を進めます。
衣類や靴、生活品まで何をどこに置くのかはすべて細かく決められています。
布団のたたみ方まで決められています。
整理整頓が苦手な私ですが、最初くらいはきれいに収納していきます
もうほとんど終わっている人もいます。
私が着いたのは指定時間ギリギリの時間でした。
私と違って、皆さんよゆうを持って早めに来ていたようです。
教官からもらった案内によると、1時間後には教室に全員集まって顔合わせやら説明やらが始まります。
さらに寮から教室棟への移動などは、すべて班行動で行うようにとも書いてありました。
当然一番遅れているのは私ですので、ちょっと急ぎながら荷物整理に取り掛かります。
しかしかなりの量の荷物であるため、思っていたより時間が掛かります。
あっという間に集合時間が迫ってきました。
初日ですので、さすがに時間によゆうを持って教室に行かなくてはなりません
私以外はほとんど荷物整理が終わっていましたが、私だけが一人ゴソゴソ続けていました。
それでも時間になってしまい、班長に指定された人の
「そろそろ行きましょうか」
という声で、出発になりました。
結局私のところだけダンボールが散乱して片付けが終わっていない状況でした。
ぞろぞろと、部屋を出て教室に向かいました。
いよいよこの後、教室で担当教官との対面です。
ルームメイトもクラスメートも、教官も全員初対面です。
教室にクラスメート全員が揃いました。
全員で30人くらい、そのうち女性が3名でした。
全員初対面ですので、会話はほとんどありません。
今ここにいる全員の一番の関心事は何か。
それはまもなく教室にやってくる担当教官がどんな人なのかです。
全員が緊張した面持ちで静かに待っていると、教室前方のドアが開き警察の制服を着た教官が二人入って来ました。
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