こんにちは
元警察官👮♀️ケイです。
今回お伝えしたいことは、
子どもが小さいうちに(4〜6歳頃)、親と一緒に火遊びをしておくべき
ということです
これは私が刑事課勤務の時に、何件も見てきた悲惨な火災現場から考えるようになったことです
↓これは火遊びが原因でアパートが全焼したという記事です
この火災を伝える報道を見て、鑑識勤務をしてた時のことを思い出しました
実は、家屋全焼規模の大火事の原因が、こどものちょっとした火遊びだったという火災は少なくないのです
ライターやチャッカマンのような着火具は、タバコを吸う人だけでなく、花火やバーベキューなどでも使います。
便利なものですので、どこの家にも1本はあるでしょう。
しかし、それが何もかも失うことになる超危険物と認識している人は少ないように思います。
子どもを持つ親はその管理について軽く考えてはいけません。
今回私が実際に鑑識の時に現場に行った、子どもの火遊びが原因の全焼火災を紹介して、そのような火災を防ぐために何をしておくべきかについてお伝えします。
Contents
1、家屋全焼火災の原因が子どもの火遊びだった
警察署の鑑識をやってきた時のこと。
平日の夕方、110番で住宅火災の通報が入り現場に向かいました。
火災は刑事課員にとっては、変死と並ぶ大変な仕事のひとつです。
この時はすでに通報の時点で、かなり燃えているとの情報がありました。
全焼規模の火災に対応できるだけの資機材を積んで向かいました
現場は想像以上だった
現場に着くと燃焼の激しさは想定以上で、窓から火柱があがるほど燃えていた。
。
ボヤと言われる程度の火災とはまったくちがう。
消防車がすでに放水してるけど、火の勢いは弱まらない
炎は周辺の隣家にまで広がっていて、消防隊がなんとか延焼を食い止めようとしていました。
頼むから死傷者は出ないでくれ、と思っていました
もし鎮火後に死体が出しまうと、刑事課員の業務は数倍に膨れ上がります。
ようやく鎮火となった時、すでに家は住みなった柱と屋根だけの姿になってました
この世帯の家族構成は
両親・小学校低学年の男の子二人の4人世帯
火災が起きた時、父親は仕事で不在でした
火災原因の調査に入る
周辺にまで延焼していました。
そのため、放火でなく失火であっても刑事事件の可能性もありました
私たち鑑識が消防隊と現場を調べ始めると、もっとも燃焼が激しいのが、こども部屋、それも押入れの中でした
なんでこんなところから?
火災が発生した時、子ども部屋にいたのは兄弟二人。
兄弟たちから話を聞く・・・、
しかし、言葉を交わす前にその表情から察しがつきました。
二人ともとんでもないことをしてしまったというおびえた表情をしていました。
「二人で押し入れで何かしてた?」
そう聞くと、お兄ちゃんの方が泣きながら話し始めた
「実は弟と押し入れの中で、ライターで・・」
兄弟が押し入れの中で、ライターで小さな紙片を燃やして遊んでいたことが原因でした。
最初はちゃんとすぐに消すことができていたが、ちょっと勢いよく燃えた紙片が衣類に燃え移ってしまったとのことでした。
そのライターはどこから入手したものか。
親がタバコを吸う人で、いつもリビングのテーブルの上に置いてあるものでした。
取り返しのつかない火災の被害
家が燃えると言うのは、失うのは家だけではありません。家の中にある財産も失います
家電、家具、お金では買えない思い出の品、、、、火災はすべて失います。
さらにもし隣や周辺の家にまで広がったら、莫大な賠償責任も負うことになりま
す。
また、火災を起こしてしまった子どもの心の傷も心配です
火災の被害は空き巣などよりも恐ろしいです。
小さな子どもがいる家でのやっておくべき対策は2つ
小さな子どもがいて、家にライターがある家ならどこでも起きる危険性があります
これを防ぐには二つのことをしておくことがあります
1つは、子どもが手にできないように厳重管理すること
2つめは、親と子どもで火遊びをすること
1、超危険物として厳重管理を
たくさんの火災現場に行った経験から思うのは、ライターの保管をあまりにも軽率に考えている保護者が多いということです
特に気を付ける必要があるのが、やはりたばこを吸う人です
最近は電子タバコも増えてきたようですが、それでもタバコを吸う人と吸わない人とではちがいます
この時の火災も、親がタバコで使用するライターが原因でした。
ただし、タバコを吸う人だけではありません
春から秋にかけては、タバコを吸わない人でも火を使用する機会が増える時期です。
花火やバーベキューなどで、ライターやチャッカマンなど、火種を使用する機会が増える時期です。
使ってそのままテーブルの上になど置いておくと、子どもが手にするかもしれません。
ライターが全財産を失うことになる超危険物であるとの認識をもっと持つべきです。
最近は子どもが簡単には着火できないような、ロック機能がついたライターが増えてきています。
でも、安全ロック機能がついてるからといって、子どもが絶対に使えないわけではありません。
子どもは大人が使っているところをよく見ています。
子どもが手にできないところに保管することです
うちは私も妻もタバコ大嫌いなので、日常でライターは必要ありません
クローゼットの小物入れの中の、一番奥に入れてあります
子どもには教えていません。
すべての家庭で周知徹底すべきことです。
子どもの火遊びが原因で取り返しのつかないことになった火災を見てきた経験からそう思います
2、親子でしっかり火遊びをしておく
親の厳重管理と合わせて、もうひとつしておくべきなのが、子どもと火遊びをしておくことです
え?火遊びをさせるの?と思うかもしれませんが、これには二つの意味があります
ひとつは、子どもの火への好奇心を満たしておくこと
もう一つは、火の危険性を実際に見て感じて教えること、です
(1)子どもの火への好奇心を満たしておく
火というものは、日常の中で目にするのはキッチンくらいです
子どもにとっては珍しく、しかもおもしろそうで、好奇心をくすぐられないわけがありません
しかも、ダメと言われるとしたくなるのが人間です
バーベキューや花火の時に、火がつくのをみて好奇心を持つのは当たり前です。
それを「危ないからダメ」といって、無理やり遠ざけるだけでは、子どもの中に生まれた好奇心は満たされず残ったままです
だからチャンスがあると、隠れてやるようになるのです
逆です。
子どもが満足するまでさせてしまえばいいのです
興味が満たされれば、子どもは隠れてやることもなくなります
だから、絶対に安全な場所で、親が一緒に火遊びをしてあげればいいのです
私もやりました
キャンプ場でバーベキューをした時に、子どもと思いっきり火遊びしました。
紙を燃やしたり、いらない服を燃やしたり、子どもが燃やしてみたいと思うものをいろいろ燃やしました。
虫眼鏡で火をつけて、虫眼鏡も扱い方によっては火災の原因になることも教えました
満足するまでやってあげると、そのうち飽きてきます。
親がすべきことは、子どもの好奇心を力で閉じ込めることではありません
安全管理をした上で、好奇心を満たすサポートをしてあげることです。
(2)燃えている火の熱さを感じさせながら、火の怖さ危険性も教えておく
この火遊びの際、火の怖さも教えておきます
火は燃え広がること、
一瞬で人間がコントロールできない状態になること
これが家の中で起きたらどうなるか
ということを、実際に火が燃えている前で、熱さを感じながら伝えます
普段のリビングでの食卓で「火事になったら大変だよ」と100回言うよりも、実際に燃えているところで熱さを感じながら伝えるのとでは、全然違います
私の子育ての基本のひとつ、「100回の長ったらしい話よりも実物を」、です
もし近所で火災があったら、その現場を見せておくというのもいいでしょう。
火災にあった家がどうなるか、その怖さがわかるはずです
親が安全を確保した上で、子どもと充分に火遊びをしておくことは、子どもだけで危険な火遊びをすることを防ぐことになります
火遊びというとただの遊びに聞こえますが、火についての実習という捉え方でぜひやっておいて下さい。
最後に、自宅にかわいい消化器の設置はどうでしょう?
いざという時のために、自宅に消火器を一本備えておきませんか。
飾っておくだけも可愛い家庭用消火器たちもいろいろあります
↓キティちゃんの消火器。やはり火災対策といえばキティちゃんですよね。
↓こちらはなぜかクマをデザインした消火器。色がかわいい。
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